今回は読者の方から実際にいただいた恋愛体験談を元に、ありえない束縛男子のエピソードを紹介していきます!
私が18歳のとき、3年間付き合った年上の彼氏は嫉妬心が強すぎる性格でした。
ハルカさん(仮名)35歳、主婦の方からの恋愛体験談です。
あれは私がまだ、20歳だった頃の話です。
当時私が付き合っていた彼氏(以下、ユウト)はとても嫉妬心がつよく、ちょっとしたことで不機嫌になるすこしめんどうな性格でした。
私が友達と会っていたりして、連絡がとれないだけで鬼のように電話やメールをしてきましたね。
友達と遊んでいても彼のことが気になってしまい、まったく楽しめません。
私が遊びにいくたびに何度もケンカして、仲直りしての繰り返しです。正直私も、ユウトのことが好きなのかわからなくなってきていました。
ある日私に届いた親友からの結婚式の招待状。参加したいけれど彼氏の反応が気になる私。
束縛が激しい彼氏にすこし疲れていたある日、自宅に帰ると私の親友から結婚式の招待状が届いていました。
親友とは高校までは同じだったのですが、親友は大学へ進学して私は就職。
高校を卒業後はお互い時間が合わず、連絡をとることはあってもなかなか会えていませんでしたね。
学生時代から付き合っていた彼氏と順調だとは聞いていましたが、まさかの結婚報告に私はうれしくなり、すぐに親友に電話しました。
親友との電話で私は祝福の言葉をかけたあとに、「もちろん参加するね!」と伝えましたよ。
私の言葉に親友は、「ありがとう、はるか!…だけど、はるかの彼氏、ユウトくんは大丈夫かな?」と心配そうに尋ねてきました。
その瞬間私も今まですっかり忘れていた、ユウトの存在を思い出しました。
ユウトの束縛の激しさは、私の友達の間でもすでに有名だったんです。
「大丈夫、ユウトにはなんとかいってみるよ。」親友を心配させないようにいったものの、私はユウトに結婚式の参加についてどういったらいいか不安で仕方がありませんでしたね。
親友と電話を切ったあと、ユウトからメールと着信が2件入っていました。
慌てて私が折返し電話をすると、電話口からは不機嫌なユウトの声が。
電話の雰囲気からおそらく電話で伝えない方がいいと思い、ユウトと直接会ってから結婚式参加の承諾を得ようと思いました。
親友の結婚式に参加したい気持ちを伝えると、すこし不機嫌になる彼氏。
それから数日後、ユウトの機嫌がいいときを見計らい結婚式の話題を振ってみました。
私が親友の結婚式に参加したいことを伝えると、あからさまに表情が曇るユウト。結婚式なので当たり前ですが、女性だけではなく男性も集まる場というのが嫌なようでしたね。
あまり飲みすぎずに羽目を外さないこと、二次会が終わったらまっすぐ家にかえること。そういってユウトと門限21時を約束して、親友の結婚式は無事参加できることになりました。
これはユウトと別れたときに友達からいわれて知ったのですが、本来結婚式の参加なんて彼氏の許可をとらなくてもいいんですね。心配させないように出席する結婚式の日時は伝えるとしても、いちいち彼氏の承諾をとる友達は少ないようです。
このときの私にとって、彼氏のいうことはぜったいでした。
彼氏が出かけるなといえば、出かけないのが当たり前。自分の意思のみで彼氏以外の人と出かける用事を決めるなんて発想は1ミリもなかったですね。
親友の結婚式当日、嫉妬深い彼氏から連絡の嵐。機嫌を損なわないように返信はこまめにしていました。
いよいよ親友の結婚式当日。挙式は午後からだったので、午前中は美容室にいきヘアセットを済ませました。新しく買ったドレスとパンプスを履いて準備バッチリです。
結婚式会場までの道のりは、一緒に参加する友人と電車で行くことにしていたのでユウトには駅まで送ってもらいました。いつもとは違う私のメイクや髪型を見ながらユウトは「かわいいね、でも他の人に見せたくないな。なるべく早く帰ってきてね。」と悲しい顔で私の手を握ってきました。
心配性な彼氏をもつと大変だと思いつつも、このときの私はユウトの嫉妬がかわいく思えましたね。
式場に着くと、学生時代仲のよかった友達の姿が!
「久しぶり〜!」といって近づくと懐かしみながらハグをしました。
結婚式がはじまると歌やダンスの余興や、新郎新婦の生い立ちムービーなど笑いあり涙ありでのひとときでしたね。
式の間もユウトから「結婚式はどう?楽しんでいる?」と、何度も連絡がきました。
返信しないとユウトの機嫌が悪くなるだろうと思い、トイレに立つタイミングや、二次会会場に向かうバスの中でメッセージの返信をしていました。ユウトに送る写メはもちろん男性が写っていない、女友達だけが写った写真です。
気づいたらあっという間に式が終わり、私は友人たちと二次会会場に移動しました。
「二次会会場につきました。約束どおり早めに帰るから安心してね。」
ユウトにメセージを送り終えると、新郎新婦の近くに用意された席に駆け寄りました。
「はるか、本当に今日は来てくれてありがとうね!」
親友のうれしそうな顔に、私まで幸せな気持ちになりましたね。
披露宴で席が遠く、あまり話せなかった友人とも昔話で盛り上がり。私たち仲良しグループは男女関係なく仲がよかったので、卒業後もこうやって集まれるよろこびに浸っていましたね。
職場と彼氏以外の人と話すのが久しぶりすぎて、「いつもこんな風に友達と気軽に会えたらいいのにな。」と思ってしまいました。
友達との会話に夢中になっていると、テーブルに置いていた携帯のバイブレーションに気づきました。携帯を見ると相変わらず、私の返信を待たずに重なるユウトの一方的なメッセージが。
いつもであればうれしくてすぐ返信していた私がこのときは鬱陶しくて仕方ありませんでしたね。
ユウトの着信に気づきながらも、携帯電話をハンガーにかけていたコートの中にしまいこみました。
嫉妬深いユウトでも親友の結婚式ぐらい多めに見てくれるはず。私の安易な考えがのちに、ユウトの逆鱗にふれることになります。
二次会が終わり、携帯を見ると彼から鬼のような着信が。
時計を見るとそろそろ21時、彼氏に遅くても22時には帰ると約束していたので私は帰ることに。
まだみんなと話足りない気持ちを抑えつつ、友人たちと別れを惜しみました。
3次会に行く友人たちを見送ったあと、すこし憂鬱な気分で携帯を見るとユウトからの電話着信35件の数字が…。
電話だけではなく、メールも10件ほど入っていました。
メールの内容は…。
「二次会は楽しい?」
「盛り上がってる?」
「お酒飲みすぎてない?大丈夫」
「男の近くに座ってないよね…。」
「ねえ、返事してよ」
「おい!浮気してないだろうな!返事しろ!」
分単位で送られていたユウトのメッセージ、新着に進むほどに怒りが増長しているのをかんじとれましたね。
ユウトの嫉妬と怒りで埋め尽くされた画面を見て一瞬恐怖をかんじましたが、私もなんだかイライラしてきました。
二次会で過ごした時間は、たった2時間ですよ。2時間の間連絡がとれなかっただけで、なぜ浮気まで疑うんでしょうか。
ユウトにとって私はそこまで信用がないのかな。
嫉妬深すぎる彼氏への怒りと悲しみ、さきほどまでの楽しかった時間が遠い昔のようにかんじます。
あれだけ好きだったユウトへの気持ちが、なんだかすべてどうでもよくなってきました。
「2次会終わりました。今から帰ります、連絡できなくてごめんなさい。」
ユウトにはこのようなメッセージを一言送り、私は携帯電話の電源を切りました。せっかくの親友の晴れ舞台を、残念な気持ちで終わらせたくなかったんですよね。
ひとり暮らししているアパートに帰ると、私の車のフロントガラスにあるものが置かれていました…
「もうユウトとは別れよう。」
帰り道、電車に揺られながら私はユウトとの別れを決意していました。
思い返せば、ユウトの嫉妬と理不尽な束縛が当たり前になっていたのかもしれません。
束縛=愛情ではないと気づいた瞬間でしたね。
久しぶりに友人と自由な時間を過ごし、キラキラ輝いていた親友の顔に勇気をもらったのかもしれません。
男性と話している新婦を見ても、やさしい笑顔で見守る新郎の表情。今日一日で、本当の愛に気付かされた気がしましたね。
「ユウトのこと好きだけど、もう疲れた。次にユウトと会うときは別れ話をしよう。」そう自分に誓いながら駅の改札を通り、私がひとり暮らしをしていたアパートに向かって歩き出しました。
アパートの下の駐車場についた私は、このとき違和感をかんじたんです。
駐車場に停めてある私の車のボンネットに、白いなにかが大量に置いてありました。
「白いなにか」は、遠くから見るとそれがなにかハッキリとわかりません。しかしその白いものを見た瞬間に私は、「この白いものは、ユウトが置いたに違いない。」と確信していました。
周囲を見回しながらおそるおそる車に近づくと、「白いもの」の招待は手紙でした。ノートを粗々しく破いたような大きさがバラバラの手紙です。
「やっぱりユウトだったのか。」ため息をつきながら、2つに折られている手紙の中身を開いていくとこう書かれていました…。
「20時13分、まだハルカは帰ってきていない。」
「20時31分、ハルカはいつになったら帰ってくるんだ。頼むから返信してほしい。」
「20時38分、浮気しているのかな。」
「20時42分、他のやつにとられたくない!もっとやさしくするからごめん。」
「20時50分、俺をこんな気持ちにするなんて許せない!!」
こんなかんじで、分刻みでユウトの気持ちが綴ってありました。
これを見た瞬間に、さすがに血の気が引くというか恐怖をかんじましたね。読みながらユウトが近くから見ている気がして、何度も辺りを見回しましたよ。
数分までは別れに躊躇していた私でしたが、ユウトがくれた手紙のおかげで決心がついた瞬間でした。
その後束縛彼氏とは無事に別れられました。
私の束縛彼氏とのエピソードは以上です。
車のボンネット一面に手紙が置いてあるのには、かなり引きましたね。数分ごとに揺れ動く彼の言葉は、見ている方が心配になるレベルでした。
今思うとあのときユウトから頻繁な連絡がなければ、親友の結婚式はもっと楽しめたんだろうと思いますね。
嫉妬深い彼氏とどうやって別れたのか気になる人もいるかもしれませんが、私の場合は運よくあっさりと別れることができましたよ。
ユウトとは別れ話をする間に、ユウトの浮気が発覚したんです。
浮気相手とユウトが腕を組んで歩いているのを偶然見てしまったんですよね。その瞬間に、「これはチャンス!」と速攻でユウトに駆け寄り別れ話をしました。
青ざめた顔でなにもいえなくなっているユウトと、ユウトの腕を掴んで「どういうこと?」と怒っている浮気相手を残し、私はその場を立ち去りました。
その後は仕事の都合で私は県外に引っ越し、ユウトとはあの一件以来会っていません。
案外束縛が激しい男性は、その人自身が浮気しているのかもしれませんよ。嫉妬深い男性には、くれぐれもお気をつけくださいね。

コメント